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2ヶ所以上で給与を貰っている場合の年末調整と確定申告について解説

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この記事の監修

7年で100店舗以上の水商売の開業支援を行う。 開業支援の際に水商売オーナーが外注する業者選定もサポート。 30業種100社以上の業者の選定経験からオーナーに最適な業者選びのノウハウを提供。

働き方改革以降、副業・アルバイト・パートなど、本業以外にも給与を受け取っている会社員が増えています。
あなたもそんなひとりではありませんか?

これまでの働き方の常識は、ひとつの職場だけで給与を受け取るようなものでした。投資やブログを通じて副収入を手にしてきた方も少数派で、住民税の普通徴収を申し出ることでさえ異端だと考えられた前時代とは今は違います。

少しでも自分の口座残高が増える方法を考えた末、副業という道を選択したはずです。


副業禁止規定があったとしても、就労時間外に従業員が副業に勤しむことを規制できるわけではないのです。

会社との関係性や、職場での立場悪化とならないために必要な方法を知り、財産を増やす努力をしていきましょう!

2ヶ所で給与を貰っている場合の年末調整

給与を受け取っている方であれば、誰しも「年末調整」という言葉を聞いたことがあるはずです。

毎月の給与から支払われている「所得税」は、一般的に「みなし納税」として支払っています。

過不足がない状態、一般的には「不足しない」を重要視するため、基本的に少し多めの金額で所得税を支払うのが通例です。

まれに不足している場合がありますが、その際は不足分を補填しなければならなくなります。

2ヶ所以上で給与を受け取っている場合、そのすべての給与からみなし納税しているため、仮にどこかの職場で不足が発生していたとしても、他からの所得税から補填されることとなるわけです。

年末調整は1ヶ所でしかできない

本業を持ちながら副業をしている場合、通常は本業を「主」とし、他の職場は「副業」に分類されます。

税務関係の書籍やwebサイトなどを見ると、本業で得る給与を「主たる給与」、副業で得る給与を「従たる給与」という専門用語で表記されるので覚えておきましょう。

「主」となる職場である本業でのみ年末調整を行うため、他の「副業」では年末調整は発生しません。

2ヶ所で給与を貰っている人は確定申告が必要?

あなたが本業以外にもうひとつ副業の場を持っていたとしましょう。
本業と同じレベルで2ヶ所目の副業先でも仕事をした場合、最低賃金での就労だったとしてもかなりの金額を手にするはずです。

本業が昼職だった場合、副業は夜間賃金となるため、下手をすれば副業の方が高い給与を受け取ってしまうことさえ出てくるでしょう。

ただし、副業には「年間20万円以下」の給与であれば確定申告を免除するというルールがあるのをご存知ですか?

毎月副業をした場合、およそ1.6万円ほどの給与までなら確定申告は不要なのです。

副業の給与が年間20万円以下なら確定申告しない方が良い?

事実、副業の給与が年間20万円以下であれば、確定申告をしなくても追徴課税を受けるような罰則はありません。

しかし、

例えば、年末調整では対応しきれない「医療費控除」や「初回のローン控除」を受けたい方は、20万円ルールの範囲内であっても確定申告が必要になります。

これらは年間の医療費として一定額以上支払っていたり、給与の中から源泉徴収されているため、確定申告をすることにより還付金として返金されるのです。

【2ヶ所で給与を貰っている方向け】確定申告の3ステップ

確定申告は決して難しい手続きが必要なわけではありません。
給与所得であれば細かい経費計算なども不要なので、自分の所得に対して正しい納税にチャレンジしてみてください。

特に、20万円ルールの範囲で副収入を得ているような会社員であれば、これからお伝えする内容をしっかりと理解しておくと確定申告の際に役立ちます。

細かい部分は実際に書類作成しながら覚えられるので、まずは確定申告するための大筋について理解を深めましょう。

①「主たる給与」「従たる給与」を決定する

就労時間が長く、額面が高い会社の給与を「主たる給与」と決定します。
そして、その他の給与を「従たる給与」として扱いましょう。

これは先述した通り、主たる給与を得ている会社以外では年末調整ができないという規定により必要な手順になります。

②「主たる給与」の勤務先で年末調整してもらう


主たる給与を得ている会社に「扶養控除等申告書」を提出して年末調整をしてもらいましょう。

この申告書を提出することで、年末調整の還付金を受け取れる場合があります。
主たる給与の月々の源泉所得税額は、源泉徴収税額表の「甲欄」で確認してください。

③「従たる給与」の収入で確定申告を行う

ここまでにご説明した通り、20万円ルール内での従たる給与の取得の場合は確定申告を必要とはしません。
しかし、確定申告をすることで年末調整の対象として扱われます。

従たる給与の源泉所得税額は、源泉徴収税額表の「乙欄」で確認しましょう。

年末調整を2ヶ所でしてしまった場合は?


しかし、このルールを知らなかった場合、主たる給与を受け取っている会社と、従たる給与を受け取っている会社の両方に「扶養控除等申告書」を提出してしまう場合があります。

こんな場合でも、落ち着いて対処していきましょう。

基本的に「主たる給与」を受け取っている会社で年末調整を行います。
そのため、

従たる給与を受け取っている会社側に「2ヶ所で年末調整してしまったため、こちらを取り下げたい」と正直に事情を説明してください。
これだけで解決します。

もし扶養控除申告書の取り下げをしなかったら、納税額が正しく算出できなくなります。
納税額が不足するということは「本来納めるべき納税額に達していない」ため、手続き上は納税できた形でも後日、税務署から会社に連絡があり、追徴課税を受けることになるのです。

確定申告をしなかった場合の罰則

何度も言いますが、20万円ルールの範囲内であれば従たる給与に対する確定申告は必要ありません。
ここには罰則の発生はないので安心してください。

問題なのは「従たる給与」が20万円ルールを超えてしまった場合や副業の事業、FX取引、仮想通貨取引などの所得が20万円を超える場合に確定申告しなかった場合で、

原則として「納付すべき税額に対して50万円までは15%」「50万円を超える部分は20%」の金額を加算した「無申告加算税」を受けることとなります 。

仮に、追加で100万円の徴収を受けた場合、

こちらの金額が加算されるわけです。

なお、税法の改正で令和5年分の確定申告からは300万円を超える部分は30%とより厳しい無申告加算税を受けることとなります。特に副業の事業、FX取引、仮想通貨取引などで多額の所得があるにもかかわらず、申告をしなかった場合のペナルティが厳罰化されているので注意が必要です。

自分で確定申告する場合、申告書の作成に手間取り期日を過ぎてしまうこともあります。
できるだけ前倒しで帳簿や書類の整理をして、間違いなく確定申告できる準備をしておくようにしましょう。

初めての確定申告は税理士に相談しよう

正しく確定申告できていれば、大きな問題も起こらずにスムーズに全ての税務処理が終わり、納税するか若しくは還付される税金を受け取って完了となります。

しかし、実際に確定申告をする段階になって分かるのが「確定申告のやり方を簡単にわかりやすく説明している場所の少なさ」です。

ある程度帳簿の付け方や、申告に必要な書類の作り方を知っている方であれば分かるのですが、初めて確定申告をしようという方にとっては、まるで呪文のような言葉や手順に悩むのは明白です。

簡単に確定申告を進められるというアプリなどもありますが、こちらも実際に使ってみると正しく情報を入力できているかを自分で判断できずに不安となることでしょう。

苦労して申告した結果、なぜか過少申告や入力ミスで罰則や差し戻しを受けてしまうということも少なくありません。

税務関係、会計処理のスペシャリストだからこそ、あなたに有利な条件で確定申告を間違いなく完了してくれます。

税理士は税理士法に定められた国家資格を保有している、税務処理の専門家です。

自分で確定申告すればコストを最小限に抑えられますが、実はもっと還付金の対象になるものや、節税につながる部分が潜んでいるかもしれません。
税理士は、あなたに最適な方法で確定申告をしてくれるスペシャリストです。

特に副業の収入や所得が大きい場合には、長い時間かけて確定申告で悩むより、一度は税理士に相談してみることをおすすめします。

まとめ

アルバイトやダブルワークをして2ヶ所で給与を受け取っている場合、確定申告は年末調整より少し複雑な手順が必要になります。

税理士に相談して、複雑な確定申告の解決方法や節税方法を教えてもらい、安全に間違いなく確定申告を乗り越えていきましょう!

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