
ホストクラブ開業に必要な準備リスト!届け出や資金調達のポイントも
この記事をご覧の方は、以下のような疑問をお持ちではありませんか?
- ホストクラブの開業に必要な準備や届け出は?
- 開業資金はどれくらい必要?
ホストクラブを開業しようと思った際、どのように進めればいいかお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ホストクラブの開業準備に関して、以下の内容を解説していきます。
- ホストクラブを開業するための基本的な流れ
- ホストクラブ開業に必要な届け出や資格
- ホストクラブを開業する際に準備することリスト
ホストクラブの開業を成功させたいオーナー様は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ホストクラブを開業するための基本的な流れ
まずは、ホストクラブ開業までの基本的な流れについて確認していきましょう。
- コンセプトの策定
- 出店エリアの決定
- マーケティング方法の決定
- 各種業者との提携
それぞれ解説していきます。
①コンセプトの策定
ホストクラブを開業する際の第一歩として、店舗の方向性やテーマを指す「コンセプト」の策定が重要。
コンセプトにより、他店との差別化を図り、ターゲットとするお客様のニーズに応えることが可能です。
顧客層に基づき、以下のようなコンセプトを設計しましょう。
- 高級感あふれる大人の空間
- 若者向けのカジュアルな雰囲気
コンセプトが明確だと、店舗の内装デザインやメニュー、マーケティング戦略など、他の要素の方向性も定めやすくなります。
また、ターゲットに刺さる独自性のあるコンセプトにより、競争が激しい業界でも他店との差別化が可能です。
②出店エリアの決定
ホストクラブの出店エリアを決めることも、開業計画において重要なステップです。
エリアの選定には、ターゲットとする顧客層の居住地や、利用するエリアを考慮することが必要です。
エリア選定では、交通アクセスの良さや賑やかさ、集客のしやすさを考えながら物件を選ぶ必要があります。
また、場所によって規制や条例が異なるため、そのエリア特有の法令についても事前に確認しておくことが必要。
同じ業態の店舗がどの程度存在しているのか、市場調査も忘れずに行いましょう。
③マーケティング方法の決定
ホストクラブを開業する際には、事前に効果的なマーケティング方法を決定しておくことが大切。
開業直後の集客に成功するかどうかは、マーケティング戦略に大きく依存します。
基本的なマーケティング方法としては、以下が挙げられるでしょう。
- SNSやウェブサイトを利用したオンラインプロモーション
- 地域の広告媒体や看板の活用
- 口コミを広げる施策など
特にSNSを活用すれば、ホストや店舗の雰囲気、特徴を効果的にアピールすることができます。
インスタグラムやTikTokなどのプラットフォームを活用し、ターゲットとする顧客層にアプローチするのもよいでしょう。
また、開業前にイベントを実施するなど、地域密着型のキャンペーンも効果的です。
④各種業者との提携
ホストクラブを経営する上で必要不可欠な、業者との提携も事前に進めておきましょう。
- 内装会社や施工業者
- 酒類やフードの仕入れ業者
- 届出を依頼する行政書士
- POSレジの導入企業など
こうした業者との提携は、コスト面だけでなく、信頼できるパートナーとして選定することで、開業後のトラブルを防ぐことにつながります。
最後に、各業者との連携を円滑に進めるために、具体的なスケジュールや要望を明確に伝えておくことが重要です。
計画的な進行を意識しながら準備を進めていきましょう。
ホストクラブ開業に必要な資格・届出
ホストクラブを開業するには、単に店舗を構えるだけではなく、各種の資格取得や法的な手続きが必要です。
- 風俗営業許可
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
- 飲食店営業許可
これらを怠ってしまうと営業停止や罰則を受ける可能性がありますので、十分に理解して準備をしましょう。
①風俗営業許可
ホストクラブは、風俗営業法(正式名称:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に基づいて営業される業種です。
このため、管轄の警察署を通じて「風俗営業許可」を取得することが義務づけられており、この許可を取得しないと夜間営業やホストの接客を伴う営業が行えません。
許可を取るために確認されるポイントとしては、以下が挙げられます。
- 店舗エリア
- 店舗の平面図
- 施設照明の配置
- 営業内容詳細
許可取得後は、店内の見えやすい場所に許可証を掲示しておく必要もあります。
②食品衛生責任者
ホストクラブでは、お客様にアルコールや軽食を提供することが一般的です。
このため、食品衛生管理を適切に行うために「食品衛生責任者」を選任しなければなりません。
食品衛生責任者として認められるには、各都道府県が開催する「食品衛生責任者講習会」を受講し、修了証を取得する必要があります。
この講習は1日で修了できるケースが多く、受講費用は概ね10,000円程度です。
ホストクラブを開業する前に必ずスケジュールを確認し、受講を済ませておきましょう。
③防火管理者
ホストクラブは店舗に多くの人が集まるため、火災などの危険に備える必要があり、「防火管理者」を選任することが義務付けられています。
防火管理者資格を取得するためには、消防署または消防本部が主催する 「防火管理者講習」を受講しなければなりません。受講費用は約6,000円〜7,000円です。
④飲食店営業許可
ホストクラブでは、お酒やフードを提供することを営業の一環とするため、保健所からの「飲食店営業許可」を取得する必要があります。
店舗自体が保健所の定める衛生基準を満たしている前提で、申請には申請書(保健所で配布)、施設の平面図、賃貸契約書の写しなどが必要です。
また、申請料は地域によって異なりますが、1万円〜2万円ほどとなっています。
ホストクラブの開業に必要な資金について
続いて、ホストクラブの開業に必要な資金について確認していきましょう。
開業時に必要な「初期費用」と、開業後に残しておく必要のある「運転資金」の2つに分けて解説していきます。
初期費用の内訳と平均金額
ホストクラブを開業する際には、まず初期費用がどれほど必要なのかを正確に把握しておくことが重要。
初期費用は複数の要素で構成されているため、それぞれの項目を把握し、適切に予算を割り当てましょう。
①店舗賃貸料と内装費
ホストクラブは店舗型ビジネスであるため、テナントの賃貸料がコストの大部分を占めます。
出店エリアによって賃料には大きな差がありますが、都心部では1か月あたり数十万円から100万円を超える場合もあります。
加えて、物件取得時は家賃の数ヶ月分をまとめて支払う必要があるため、出費はかなりのものになるでしょう。
また、内装費についてもホストクラブ特有の豪華な装飾が求められるため、安くても数百万円、こだわると1,000万円以上の予算が必要になることが一般的です。
②広告宣伝費と集客準備
新規開業のホストクラブは集客が鍵となるため、広告宣伝費への投資が必要不可欠です。
SNS広告やウェブサイトの構築費用に加え、看板設置やチラシ配布のコストも計上する必要があります。
また、ホストクラブ専門の求人サイトへ広告を出す費用も考慮するのも重要。
これらの合計で、約50万円~200万円程度の予算が目安となります。
運転資金の計算方法
運転資金とは、大まかに言えばお店の日々の運営に必要となる資金を指します。
ホストクラブにおける運転資金の主な支出項目は、以下が挙げられます。
- 人件費
- 仕入れ費用
- 家賃
- 光熱費
- 管理費など
これらを計算するためには、一日の売上目標と想定される毎月の固定費を明確にし、少なくとも半年分の資金を確保しておく必要があります。
例えば、月間売上が300万円で固定費が200万円と見積もられる場合、600万円が最低限の運転資金として考えられます。
ホストクラブを開業する前に準備すべきリスト
最後に、ホストクラブ開業前に準備すべきことのリストを解説していきます。
- 資金調達を行う
- 店舗契約を行う
- 内装デザインと設備業者を選定する
- ホストの採用を進める
- メニューの作成と価格設定を行う
- お酒やフードの仕入れ業者を決定する
- POSレジを導入する
それぞれ確認していきましょう。
①資金調達を行う
ホストクラブの開業には多額の資金が必要になるため、まず資金調達を計画的に行うことが重要です。
自己資金をどれだけ持っているかを確認し、不足分をどのように補うか検討しましょう。
- 銀行の事業融資
- ホストクラブでの人脈
- 日本政策金融公庫の創業者向け融資
- クラウドファンディングなど
ホストクラブは業界イメージ的に銀行から融資を受けるのが難しいため、プレイヤーとして資金を貯めたり、人脈を活用したりするのが良いでしょう。
②店舗契約を行う
出店エリアを決定したら、店舗物件を契約します。
ターゲットとする客層に適したエリアを選ぶことが重要です。
また、賃貸契約を結ぶ際には、契約条件を細かく確認しましょう。
不動産会社と密に連携し、不明点を明らかにしておくことをおすすめします。
キャバクラにおすすめの不動産情報サイト4選!物件の違いも解説
③内装デザインと設備業者を選定する
ホストクラブでは店内の雰囲気が非常に重要です。
豪華さや清潔感を演出できる内装デザインを検討しましょう。
どのようなコンセプトで店を展開するかにより、内装デザインの方向性が異なります。
設備業者を選ぶ際には、過去の施工実績や口コミ評判を確認し、ホストクラブの特性を理解している業者を選定しましょう。
例えば、適切な照明設計や防音対策、高級感を漂わせるソファやテーブルの選択が求められます。
ホストクラブの内装デザインのポイントは?施工費用や事例を解説
④ホストの採用を進める
ホストクラブにおける経営の肝は、「ホスト」です。
顧客を魅了できる優秀なホストを採用するために、求人活動を積極的に行いましょう。
求人活動では、専門の求人サイトやSNS、求人広告などを活用するだけでなく、他店からの転職希望者にも目を向けることが重要。
採用後には、新しいホストに対する研修制度を整え、接客マナーや営業トークを磨くことが成功のカギです。
⑤メニューの作成と価格設定を行う
ホストクラブでは、提供するメニューとその価格設定が収益に大きく影響します。
定番のシャンパンやワイン、ウイスキーだけでなく、高級感のある銘柄を取り揃えることも考えましょう。
価格設定においては、店舗のコンセプトやターゲット層に合ったバランスを意識するのが重要。
高価格帯のメニューだけでなく、低価格のメニューも用意しておくと、幅広い層にアプローチできます。
【店舗向け】キャバクラのメニューの相場・価格帯は?お酒の種類も解説
⑥お酒やフードの仕入れ業者を決定する
お酒やフードは、複数の業者から見積もりを取り、品質とコストのバランスを考慮して決定しましょう。
特に、お酒の品質と品揃えは重要なポイントです。
シャンパンやワイン、ウイスキーなど人気のある銘柄を適切な価格で仕入れるよう努めましょう。
⑦POSレジを導入する
ホストクラブでは、会計処理やスタッフの管理をスムーズに行うためにPOSレジの導入が必要です。
来客状況や売上、在庫管理などを効率化できるPOSシステムを選びましょう。
特に、接客の流れがスムーズになるような操作性の良いシステムを導入することで、スタッフの負担軽減や顧客満足度の向上につながります。
業界特化型のシステムもあるため、店舗の規模やニーズに応じて検討してください。
- キャバクラ向けPOSレジの選び方とは?選び方の注意点も
- キャバクラ向けのPOSレジの費用はどのくらいかかるのか?飲食店向け等のPOSレジとの比較も
- キャバクラにおすすめのPOSレジ3選!導入時の注意点も解説
ホストクラブ開業時に役立つ「TRUSTマーケット」
まとめ
今回は、ホストクラブ開業の流れについて解説しました。
ホストクラブ開業時は、以下を参考に準備を進めてみてください。
- 資金調達を行う
- 店舗契約を行う
- 内装デザインと設備業者を選定する
- ホストの採用を進める
- メニューの作成と価格設定を行う
- お酒やフードの仕入れ業者を決定する
- POSレジを導入する
また、開業時には様々な業者の力を借りる必要があります。
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