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【税務調査対策】当日見られるポイントと今からできる準備を解説

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この記事の監修

税理士:中瀬 渉(なかせ わたる)

元国税局特調班チーフで、7年間特別調査を指揮し、計24年間税務調査に従事した経験を持つ税理士。 深い専門知識と実績を活かし、税務調査に特化したセカンドオピニオンサービスを提供しています。

この記事をご覧の方は、以下のようなお悩みをお持ちではありませんか?

結論から言いますと、税務調査の対象となる期間は「過去3年・5年・7年」の範囲ですので、過去7年間に不正がなければ心配する必要はないです。ただし、不正を行いながら事業を進めることは決しておすすめしません。

本記事では、以下の内容を解説していきます。

そもそも税務調査はどういった法人にやってくる?

税務調査に選ばれやすい法人には3つの共通点が存在します。

以下にあげる3つの特徴がご自身の事業に当てはまっていないか、確認してみてください。

①同業他社よりも所得率が低い

所得率が低い事業者は、利益を圧縮していることを疑われます。

所得率は「所得÷売上」で算出され、この割合が低い場合税率が下がるように定められているのです。

同業他社の所得率を知ることは難しいですが、自身の事業の中での所得率がどのくらいあるかを確認してみましょう。

②勘定科目の金額に変動があった

同じ勘定科目の中で、場合に疑いの目が向けられます。

③赤字決算が続いている

コロナ禍以降、赤字企業が7割近く存在するため、税務調査の対象に赤字企業も選出されるようになっています。

過去、赤字企業はプラス決算にはしづらいという考えがありました。

コロナ禍以前の業績が好調、不調ではなかったにも関わらず、コロナ禍以降赤字決算が続いている場合、一度調査すべきという風潮にあるようです。

個人事業者の場合は、低い所得や赤字が連続していると、どのようにして生活しているのか、脱税資金で生活しているのではないかとの疑いを持たれます。

④税務調査の対象になりやすい業種である

以下に挙げる業種は、税務調査の対象になりやすいです。

現金商売で領収書のやり取りが曖昧であったり、過去不正が多かった業種は、税務調査官が目を光らせています。

事実、国税庁が発表している「法人税等の調査事績の概要」では、他の業種に比べると税務調査が立ち入っている割合が多いです。

【税務調査対策】連絡が来たらまずするべきこと

税務調査の事前通知を受け取っても慌てることはありません。今できることを的確に進めることで、当日を冷静に待つことができます。

税務調査の連絡が来たらするべきこと」のポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

①すぐに税理士に連絡する

税務調査前日など、急な依頼をしても受諾してもらうことは難しいです。

特に、顧問契約を結んでいない場合はまず対応不可と言われるでしょう。

それは、事業実態を税理士側で把握する時間が用意されていないからです。

顧問税理士を契約している場合は、税理士と税務調査官が打ち合わせて日程を調整してくれるので、準備期間を設けられます。

②資料の整理

税務調査でチェックされるのは、一般的には最長でも過去7年分の資料になります。

これらを当日に調査官が確認した際に、杜撰な管理をされていると感じないように準備しましょう。

③税理士と打ち合わせを行う

最終的に、税理士とともに当日のリハーサルを行ってください。

このリハーサルをするだけでも、当日を落ち着いて乗り切れるでしょう。

もし今顧問契約している税理士がいないのであれば、トラストマーケットから優秀な税理士を探してみてください。

税務調査でチェックされる箇所

税務調査は限られた時間内で行われるため、チェックするポイントをあらかじめ絞っています。

税務調査の事前準備を的確に進められれば、当日質問されたことに対し、焦ることなく受け答えできるでしょう。

税理士が立ち会う場合は、全てを一任することもできます。

①帳簿関係

一般的にチェックされやすいのが「変動の大きな勘定科目」です。

先述した「勘定科目の変動」でも触れていますが、比較年度よりも経費変動が大きければ目につくものなのです。

大幅に増加した理由などがあれば、

売上資料

勘定科目の中でも「売上高」は細かくチェックされるポイントです。
売上に漏れがないか、計上時期が正しいかどうかを売上原価と対比させながら入念にチェックされます。

在庫計上の漏れ

期末付近の仕入れに対し期末の在庫が少ない場合「棚卸計上もれ」を疑われます。

棚卸を少なく計上することは、利益圧縮のために講じられる常套手段であるため、在庫を必要とする業種の場合、調査官は入念にチェックするポイントです。

人件費の水増し

架空の人件費を計上することで、利益の圧縮を図る事業者がいます。

など、従業員が実在するのかを細かくチェックしてくるので、

税務調査の当日の流れ

税務調査当日は、以下のような流れで進んでいきます。

①調査当日の午前中はヒアリング

税務調査官は、訪れる先の事業者の情報を税務申告の内容からしか推測できません。

そのため、調査当日に会話の中からある程度営業実態を把握する必要があります。

税務調査官とコミュニケーションを図ることは大切ですが、この会話の中から、社長の趣味やどのような資金の流れがあるかを調査官は推察しているため、趣味の話がエスカレートして、直近で購入した大きな趣味に関するものなどの話題までしてしまうのは避けたいものです。

メインで話題になるのは「会社の状況」と「取引先や経理の流れ」についてになります。

②過去3〜7年分の調査

特に問題がないものの、税務調査に選ばれた場合は過去3年分の調査が始まります。

その3年間の中でミスが複数見つかるようであれば、調査期間を過去5年に拡大し、その拡大された5年間に脱税行為があるようであればのです。

③昼食を共にすることはない

税務調査官は「国家公務員」であるため、国家公務員倫理法に基づいて調査に入った企業関係者との食事は行いません。

やむをえず同席しなければならない場合でも、必ず自分の食事分の料金を支払って帰ります。

④調査初日の午後から本格的な調査が始まる

税務調査ではある程度調査順序が決まっています。

過去の税務申告内容から、調査当日までにある程度の分析が進んでいるため、事業実態をより詳しく調査した上で事業者に対し指摘や質問を投げかけます。

⑤社長の同席は必要に応じてでOK

社長は常に調査官に同席する必要はありません。ヒアリングや質問時にも、代表者である社長が対応しますが、

税理士が立ち会ってくれている場合は、調査初日の最初のヒアリングが終わったら調査の立ち合いは税理士に任せて、社長は通常業務の仕事を行っていても差し支えありません。

⑥調査日が繰り上げられることもある

当初に2日間の税務調査日が予定されている場合でも、

その判断をしてもらうためにも、事前に税理士と一緒に入念な準備が必要なのです。

税務調査の対策をしておきたい方は税理士に相談しよう

税務調査は、通知が来てから準備を開始しても十分間に合います。

スポット契約でも対応してもらえますが、より安全な方法として顧問契約も視野に入れてみてください。

また、水商売など現金商売の場合は、事前通知なしで複数人で突然、税務調査にくることが一般的であるため、税理士と顧問契約を結んで、その対策とシュミレーションを行っておくことをお勧めします。

まとめ

これまで正しく申告をしてきていれば、税務調査の通知を受けても何も焦る必要はありません。

しかしながら、

調査官が確認した上で「杜撰・乱雑」という感想を持たれてしまった場合、念入りな調査が行われ、調査期間が延びてしまうこともあるため、専門家である税理士の力を借りることも必要なことだと覚えておいてください。

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