【贈与税?】パパ活の収入を申告する時の注意点を解説【所得税?】
この記事をご覧の方は、以下のようなお悩みをお持ちではありませんか?
- 「パパ活で貰ったお手当は確定申告する必要がある?」
- 「無申告の場合や間違って申告した場合のペナルティはあるの?」
結論から言いますと、「パパ活」の収入など他人からの金銭の授受は、税法上は収入と判断され確定申告する必要があります。
現金で受け取っているため税務署にバレないと思っている方も多数いますが、相手の通帳なり帳簿には「お金を引き出した記録」が残っていることでしょう。
無申告のまま放置していると何年か経過後に税務調査が入り、追加徴税や罰金が課せられるケースも少なくありません。
本記事では、以下の内容を解説していきます。
- そもそもパパ活で得た収入は確定申告すべき?
- 確定申告する場合は相続税と所得税のどっち?判別方法は?
- 無申告の場合や間違えて申告した場合のペナルティはあるの?
なかには、パパ活による収入がに関する税務調査が、結婚後やパートナーと同居してから来て困ったというケースが多々あります。
パパ活で得た収入を放置してあとあと何かあったら不安という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
パパ活で得た収入は確定申告する?
パパ活で得た収入は、基本的には確定申告が必要といえます。
所得税法や贈与税法において、収入があった方は必要な計算を行い、申告すべき金額がある場合には確定申告を行うことを義務づけられているからです。
ただし、給与を受け取っている方で、給与以外の所得が20万円未満の場合には確定申告する必要はありません。
なかには、現金や物を手渡しで貰っており、明細となるものがないため確定申告をする必要がないと考えている方も多数います。
単純に明細がないため確定申告しないことは認められず、税務調査の対象となりうるため注意が必要です。
パパ活による収入はどのような名目で受け取ったのか区分し収入額をしっかり計算したうえで、確定申告することが大事といえます。
パパ活で確定申告しなかった場合の罰則
パパ活で得た収入を正しく申告しなかった場合、確定申告する義務を放棄したと判断され、税務調査の対象となる可能性があります。
無申告であったことが明らかになると、本来納付すべき税額に加え「無申告加算税」と「延滞税」を課せられます。
また、確定申告がめんどうで申告したくないからと隠ぺいや仮装をすると、さらに重い罰則である「重加算税」が加算されかねません。
- 無申告加算税は納めるべき税金の15%(50万円を超える部分については20%)
- 延滞税は法定納期限から申告し納税する日までの日数分(軽減あり)
- (法定納期限から2月を経過する日までは7.3%、それ以後は14.6%で計算)
- 重加算税は納めるべき税金の40%
どのくらい重い罰則なのか、仮に2年半前に確定申告しなかった分について税務調査を受け期限後申告した場合について考えてみます。
納める税金が100,000円であった場合(延滞税の対象期間は32ヶ月とする)
- 無申告加算税:100,000×15%=15,000
- 延滞税(2月まで):100,000×7.3%×61÷365=1,220
- 延滞税(2月以後34月まで):100,000×14.6%×913÷365=36,520
- 重加算税:100,000×40%=40,000
納めるべき税金は100,000円に罰則分を足した合計192,740円となり、本来納める税金の倍近いお金を納めることになりかねません。
また、修正があった年の所得が変わるため住民税も不足分が発生し、追加で納める必要があるでしょう。
期限後に自主的に申告した場合には、無申告加算税の税率が5%に引き下げられるものの、罰則自体はなくなりません。
確定申告を忘れただけという理由は通用せず「脱税」と判断されるため、しっかり確定申告することをおすすめします。
パパ活で得たお金は贈与税?所得税?
パパ活で得た収入は、どのような名目で受け取ったのか区分けし、贈与税もしくは所得税で確定申告します。
パパ活はその特性上、どういった目的や対価による収入か明確に区分することが難しく、金額も不明瞭である場合にはどうすれば良いかわからない方が少なくありません。
パパ活は一般的な労働対価とは違い、男女のコミュニケーションというサービスに対して発生している対価である場合がほとんどであり、基本的には所得とみなされます。
しかし、なかには贈与として扱われる収入があることも事実です。
それでは、パパ活の収入が贈与税と所得税のどちらのケースに該当するか解説します。
贈与税になるケース
パパ活で得た収入のなかには、贈与による金銭の授受と判断できるものがあることも事実です。
- 会えない月もあるが、生活費として毎月200,000円固定で貰っている
- 善意でお小遣いなどとしてお金を貰った
- 家賃を払ってもらった
上記のように貰った金銭に対する明確な対価がない場合には、贈与税の確定申告が必要になるでしょう。
パパからの生活費・家賃・お小遣いなどのプレゼントは、親から生活費としてお金を貰っているのと性質は同じです。
善意で受け取るお小遣いなどの金銭や物品は贈与として申告することもできますが、対価が発生していないかどうか、確認することをおすすめします。
所得税になるケース
パパ活で得た収入のほとんどは、男女のコミュニケーションを対価とした所得であるといえるでしょう。
なぜならパパ活では食事やデート、なかには体の関係など何かしらやりとりが発生しているため、お金や物品などの対価の受け渡しがあるからです。
- 一緒に食事や会話を楽しみ、食事代を出してもらいタクシー代を貰った
- 休日にドライブにいき、デートのお礼を貰った
- 食事やデートに行った際、お金は貰わなかったが高価なプレゼントを貰った
- 友人と旅行に行くためお小遣いを貰った
どのやりとりもよくあることかと思いますが、いずれの場合も「会って一緒に何かするコミュニケーション」が対価になっていると考えられるのです。
旅行のためのお小遣いは直接対価がないように思えますが、お土産を買ってきて次に会う機会に繋げるという目的が考えられるため、やはり対価がある収入といえます。
パパ活や愛人契約など口頭のみでも、どういう内容の付き合い方でどのくらいのお金を渡すか決めている(契約している)場合には、所得税の確定申告が必要といえるでしょう。
パパ活の収入を確定申告する際のポイント
パパ活の収入を確定申告する際には、贈与税または所得税によって注意すべきポイントが異なります。
注意すべきポイントは以下の3つです。
- パパが何人いるか
- 自分自身が受け取った金品の合計総額はどのくらいか
- パパ活をするのにかかった費用はあるか
ひとことにパパ活の収入の確定申告をするといっても、注意すべき点や考えるべき点がたくさんあり、迷ってしまうことでしょう。
税の専門家である税理士に相談することも、「あなたのパパ活の場合はどうすべきか」アドバイスを得られるため、不安解消にとても有効といえます。
さっそく、パパ活の収入を確定申告する際のポイントをそれぞれみていきましょう。
①贈与税の場合は非課税枠を確認する
パパ活による収入を贈与を受けたものとして確定申告する場合には、非課税枠に注意しておきましょう。
贈与を受けた場合、年間110万円までは非課税となり、確定申告をする必要がありません。
この年間110万円とは、申告する人自身が贈与を受けた金額の総額を指し、金銭や物品をくれる人毎ではない点に注意が必要です。
- Aさんから80万円、Bさんから10万円、Cさんから40万円貰った
- Aさんから月々20万円の合計240万円貰った
- おばあちゃんから50万円のお小遣いを貰い、Aさんから80万円貰った
これらの場合はいずれも贈与を受けた合計額が110万円を超えるため、確定申告をする必要があり贈与税が課税されます。
よくあるのは、複数のパパから貰ったお金はそれぞれ110万円を超えていなかったため、確定申告をしていないというケースです。
何年か経過してからやパパ活を辞めてから税務調査が行われる場合もあり、確定申告していないことによる罰則が課せられることになります。
いざ税務調査となった段階で困り、税理士に相談する方が少なくありません。
贈与税の確定申告をする際には、非課税分の判定が正しくできているか確認することが不可欠といえるでしょう。
②所得税の場合は経費を計上する
パパ活の収入に関して所得税の確定申告をする場合には、経費となる費用を計上することができます。
パパ活における経費と考えられるものには、以下のようなものが考えられます。
- パパ活のための衣装(普段着ではない)
- 交通費
- 連絡手段用の通信機器(専用のもの)
衣装や通信機器に関しては、専用のものであれば経費として計上して問題ないでしょう。
ただし、パパ活以外の普段も着ることができる衣装や使える通信機器は経費とすることは避けた方が無難です。
仮に経費で計上していても、税務調査で否認された場合にはその分にかかる税金を納める必要が出てくるため、経費となるものを正しく計算するとよいでしょう。
経費として計上できるかわからない場合にも、税理士に相談することでアドバイスが受けられるため、領収書を集めておくことをおすすめします。
③税理士に相談する
パパ活の収入の確定申告に関して、あらかじめ税理士に相談することは最適といえます。
なぜなら、税務に関する専門家である税理士は、パパ活で得た収入がどのような性質のものかじっくり聞き取って判別し、適した税の確定申告をすることができるからです。
また、税務調査に強い税理士であれば、実際の税務調査で指摘された注意点を把握しているため適格なアドバイスが受けられます。
とはいえ、税理士に相談するほどではないと考えたり、敷居が高いのではと感じたりして、事前に相談できない方がほとんどでしょう。
しかし、専門家に相談し正しく確定申告をすることで、自分の将来を少しでも守れるとしたら安心できますよね。
パパ活に関するよくある質問
パパ活に関するよくある質問とその回答についてまとめてみました。
現在パパ活をしている方や過去にパパ活をしていた方も、何かしら悩みや不安がある場合にはぜひ参考にしてみてください。
①手渡しなら申告しなくてもバレない?
パパ活の収入を手渡しでもらっていた場合でも、相手の預金などに現金を引き出した記録が残っていることからバレる可能性があります。
また、パパ活していることを妬んでいる知人や友人などの告発によってバレるケースも一定数あります。
通帳を介さない手渡しなどでは記録が残りにくいことは事実ですが、それゆえに忘れたころに税務調査がくることに繋がっています。
税務調査となった場合、あえて手渡しで記録が残りにくくして隠していると判断されると重加算税が課されるなど厳罰になりかねません。
手渡しであればバレないと安易にとらえず、きちんと計算し確定申告する必要があるでしょう。
②親の扶養に入っている場合はどうすればいい?
現在親の扶養に入っており、パパ活がバレると困る場合は収入の額に注意しましょう。
親の所得税の扶養範囲内は、収入が「103万円以下」の場合と定められているからです。
この時、収入から衣装代や交通費などの経費を差し引いた所得ではなく、収入である点に注意が必要です。
一方、収入の名目が贈与であれば、仮に103万円を超えたとしても扶養から外れる必要はありません。
パパ活の収入が所得税と贈与税のどちらで申告すべきかわからない場合には、103万円以下になるよう意識しておくことをおすすめします。
③パパ活を副業でしている場合、バレない方法はある?
会社に勤めていて副業でパパ活をしている場合、会社にバレない方法は2つあります。
1つ目は、パパ活による収入を20万円未満に抑える方法です。
給与所得者は、年間20万円を超えない所得については申告しなくて良いとされているため、収入自体を20万円未満に抑えることで申告不要とできるでしょう。
2つ目は、年末調整の際に、住民税の徴収方法を「普通徴収希望」とすることです。
副業が会社にバレるケースというのは、住民税が通常の給与から計算される額よりも大幅に上回る場合に他の収入があるとわかることがほとんどです。
そのため、年末調整書類の扶養控除申告書の下部にある、住民税に関する徴収方法を選ぶ欄にて選択する必要があります。
普通徴収にすることで何か質問された場合には、アプリ決済などを利用したいと答えるのもおすすめです。
【贈与税か所得税か】パパ活の初めての申告は税理士に相談しよう
パパ活の収入は、コミュニケーションの一環であったり物品など金額が明らかでなかったりと収入の種類を区分けすることが難しいといえるでしょう。
そのため、パパ活の収入を初めて確定申告しようとする場合には、税理士に相談することをおすすめします。
どのように金銭を受け取ったのか、プレゼントされた物品にはどのようなものがあるか具体的に話をすることで、正しく確定申告するアドバイスを貰うことができるでしょう。
専門家のサポートのもと正しく確定申告をしていれば、何年か経ってから税務調査がきて困るというリスクを最小限に抑えることに繋がります。
ぜひ、まずはパパ活の収入について確定申告をどのようにしたらよいか、税理士に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
パパ活における収入は原則として、所得税の確定申告をする必要があると覚えておきましょう。
パパからの金銭の授受はお手当やお小遣いと表現されることも多く、確定申告する必要はないと考えている方が一定数いることも事実です。
しかし、いざ税務調査の問い合わせが来てから、多額の納税額に驚いたり、パートナーにパパ活していたことを知られたくなかったりと困る方も多くいらっしゃいます。
パパ活の収入を確定申告する場合には収入の種類を区分けする必要があるため、せっかく確定申告をしようと思ってもどうしていいかわからなくなってしまうことも。
ぜひ、パパ活の税務調査を受けた方の相談経験が豊富な税理士に相談し、初めての確定申告の不安を解消しませんか?