パートのダブルワークがバレる原因とデメリット!対処法も解説
1箇所でのパートではなかなか思うようなお給料にならず、他にも掛け持ちでパートをしている方は少なくありません。
よく言われる「ダブルワーク」という状況です。
しかし、ダブルワークをしているあなたはこんなお悩みをお持ちではありませんか?
- 「両方のパート先に他で働いていることがバレたらどうしよう…」
- 「ダブルワークってそれぞれ税金とられるから払いすぎてない?」
どちらもダブルワークをしているからこその悩みです。
その悩みを解決していきましょう!
結論から言いますと、
- ダブルワークしていても法律的な問題はない
- 払いすぎた分の税金は確定申告の際に還付申告すれば戻ってくる
ということを覚えておいてください。
本記事では、以下の内容を解説していきます。
- パートのダブルワークがバレる時の原因
- パートのダブルワークがバレた場合のデメリット
- パートのダブルワークがバレるのを防ぐ方法
心配せずに複数のパートを掛け持ちしたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
パートのダブルワークがバレる時の原因
パートのダブルワークは、決して法律的に問題のある選択ではありません。
中には2つ以上のパートを掛け持ちしていたり、家では内職までしている、もしくはSOHOで個人事業主をしているという方だっています。
それでも、周りにダブルワークがバレた時には、どこか気まずい空気が流れてしまうのも事実です。
パートのダブルワークがバレてしまう原因について考えてみましょう。
①パート時に目撃される
単純に、他の場所でパートをしているのを目撃されてしまうことでダブルワークが発覚してしまうことは大いにあります。
これは、生活圏で複数のパートをしていることで発生しやすい状況です。
小売店の品出しやレジ打ち、レストランのフロア勤務のような接客業を掛け持ちすると、どうしてもダブルワークをしていることがバレやすくなります。
③時間外割増賃金の調整
自分のお給料が上がると聞けば、誰しもほんの少しの交渉や申告には前向きに考えるものです。
1週間のうち「40時間以上」の労働に対しては、雇用側は「割増賃金」の支払いが義務付けられています。
これは各職場での就労時間ではなく、トータルでの労働時間に対するものです。
例えば、シフトに関係なく1週間のうち「日中20時間レジ打ち、夜間24時間のフロアスタッフ」をした場合を考えてみましょう。
週の労働時間は「44時間」になり、40時間までは通常賃金となりますが、はみ出した「4時間」に対しては割増賃金が発生するわけです。
④社会保険の手続きでバレる
2020年5月29日に「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」(年金制度改正法)というものが成立したことで、アルバイトやパートでも要件を満たしていれば社会保険の被保険者になれるようになりました。
また、従業員数500名を超えている場合は、成立前の2016年時点からアルバイトやパートに対する社会保険加入がスタートしています。
社会保険に加入する際、ダブルワークをしている場合「合算したお給料を元に社会保険料が決定される」という特性上、他にも収入源があるとバレてしまうのです。
「健康保険・厚生年金保険資格取得確認、二以上事業所勤務被保険者決定及び標準報酬決定通知書」という通知書が会社に送られるため、他の職場でダブルワークしているという事実は完全にバレます。
パートのダブルワークがバレた場合のデメリット
法律上では、パートのダブルワークを規制する内容は一切ありません。
しかし、ひとつの労働力として考えられる以上、雇用側としてはあまり喜ばれるものではないのも事実です。
パートのダブルワークをすることで発生するデメリットについても理解しておきましょう。
①職場の人間関係の悪化
パートはとても便利な労働力です。
そのため、就労時間内にできるだけ多く作業をこなしてほしいと考えるのが雇用側の希望になります。
また、同僚同士でもこの考えはあり「他のパート従業員が多く作業をこなしてくれれば自分が少し楽ができる」という考えが生まれるのも仕方がありません。
そんな中、ダブルワークをしているパート従業員が同じことを考えてしまうと「こっちの仕事はおろそかにして、もうひとつの職場のために体力温存をしている」なんて下世話な考えが生まれてしまうものです。
その結果、職場での人間関係に悪い影響を及ぼす危険性があります。
②副業禁止を定めている場合
パートに限らず、正社員だった場合でも就労時間外でのダブルワークは合法です。
しかし、会社の規定により「副業禁止」を定めているところは少なくありません。
この規則は、会社の生産性や回転率を下げないためにも、就労時間外は体力回復に努めてほしいという会社側の考えによって生まれており、ダブルワークがバレた際「他の職場を辞める」「解雇通告」を受ける場合があるのです。
本来であれば会社の行為こそ問題となりますが、ダブルワークにより明らかに十分な労務提供を行えない状況だった場合、会社側の決定は認められます。
例えば、
- 夜間の労働のせいで日中の労働中に居眠りをしてしまう
- 遅刻や欠勤が増えてしまいシフトをこなせない
- ミスが続き生産性が下がる
これらは雇用側に対する不利益、職場のモチベーションの低下につながる大きな問題となるため、ダブルワークが法的に問題ないことであっても解雇理由として十分な理由です。
③雇用主同士にダブルワークがバレてしまう
ダブルワークをしたことにより、週40時間以上の労働時間が発生してしまうと、雇用側には割増賃金の支払いが義務付けられています。
しかし、どちらの職場でも40時間以上の労働をしているわけではなく、合算で40時間を超えてしまうことが一般的なため、どちらの雇用主が割増賃金を支払うかを「雇用主同士で話し合う」必要が出てくるのです。
通常、週40時間以上働きたい場合には「36協定」という取り決めを締結させなければなりません。
しかし、この場合どちらの職場でも40時間以上の労働はしていないものの、あなたの都合によりパート先が増えたことにより生まれる「雇用主側の不利益」が発生している状況です。
つまり、どちらの雇用主からしても「自分のところだけで頑張ってくれれば発生しなかった時間」を作り出してしまったことになります。
「労働意欲がある優秀なパート」という反面「手を煩わされる迷惑なパート」という印象をどちらの雇用主にも与えてしまうことを覚えておきましょう。
④社会保険未加入による会社からの評価
パートでも社会保険に加入できるというのは、セットで厚生年金へ切り替えられるという大きなメリットがありますが、国民健康保険に比べると掛け金が大きくなってしまうことから加入したくないというパート従業員は少なくありません。
会社としては、条件を満たしているパートにも社会保険に加入させるのが「義務」です。
しかし、上記の内容のようなパート側の意向も理解できるため、加入条件を満たしていたとしても社会保険加入を見送った場合、以下のような罰則が「双方」に発生します。
罰則を受ける対象 | 発生する罰則 |
会社側 | 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金 |
パート | 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
掛け金が大きな社会保険に加入したくないというだけで、このような罰則がどちらにも発生してしまうのです。
もし社会保険に加入したくない場合、
- 労働日数、時間を減らす
- 収入を減らす
- 社会保険加入の条件がない職場に変える
などの方法を取らなければなりません。
パートのダブルワークがバレるのを防ぐ方法
ここまでパートのダブルワークがバレることについて考えてきましたが、実はバレないための方法も存在するのです。
もし今後もパートのダブルワークを続けていきたいなら、ちょっとしたポイントを押さえておくと良いでしょう。
①年収を調整する
収入自体を調整すれば、ダブルワークをしていても職場にその事実がバレる心配はありません。
生活のためにたくさんお金を稼ぎたいというわけではなく、毎月のちょっとしたお小遣いを手にしたいという方であれば「パート収入93万円以下(合計所得金額38万円以下)」に抑えるようにしましょう。
この金額は「住民税」の発生に関わる金額です。
住民税非課税の範囲でパートをするのであれば、ダブルワークしていてもバレません。
②確定申告書で「自分で納付」にマルをする
そもそも確定申告を会社に任せず自分自身で行うのであれば、税務処理からダブルワークの事実が職場に漏れることはありません。
副業・パート収入が「年間20万円」を超えた場合、こちらも確定申告の対象になります。
本業がある場合でも、会社に任せる「特別徴収」ではなく自分で行う「普通徴収」で行うと会社に通知すれば、自分で確定申告することになります。
確定申告の際、住民税の項目を「自分で納付」にチェックすることを忘れないでください。
自宅に税関連の書類を届けるための「絶対に必要」な項目へのチェックです。
③税理士に相談する
自分で確定申告することと変わりませんが、手続きの方法や合算処理が手間だと思った場合は、税理士に相談することで全てが簡単に解決します。
税理士は「税関連のスペシャリスト」なので、複数の収入源があった場合でも正しく確定申告を終えてくれます。
その手間賃としての料金は発生しますが、税務処理にかかる予定だった時間を全て他のことに使えるようになるのです!
もちろん会社にばれることはなく、正しく処理してくれるため「まさかの脱税!」という状況も発生しません。
まとめ
パートのダブルワークを行うことは、決して後ろめたいものではありません。
しかし、職場での人間関係の悪化や、不当な解雇理由になってしまうケースもあるということはしっかりと理解しておきましょう。
ダブルワークをしていても「正しく確定申告をして、間違いなく納税する」意識が大切です。
しかし収入源が増えれば、一般的なひとつの収入源の際に行う手続きより煩雑になることは間違いありません。
そんな時は税理士に相談してスピーディに解決して貰い、有意義な時間を過ごしませんか?
税関連のスペシャリストが、あなたに間違いのないパートライフを約束してくれますよ。