SNSの投稿から税務調査の対象が選ばれる!?注意点を徹底解説
この記事をご覧の方は、以下のようなお悩みをお持ちではありませんか?
- 「税務調査に選ばれる理由は申告書類からの情報だけじゃないの?」
- 「SNSで投稿した内容や動画からビジネス内容や事業所得がバレるの?」
結論から言いますと、税務署はSNSのチェックを強めています。
投稿アカウントが法人名であれば、投稿内容から税務調査の対象に選ばれるかもしれません。
本記事では、以下の内容を解説していきます。
- なぜSNSで税務調査対象が選ばれる?
- SNSではどういった点が見られている?
- SNSを使う上での注意点は?
SNS運用での注意点を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
SNSからも税務調査対象が選ばれるって本当?
結論から言えば、SNSの投稿からも税務調査の対象を選んでいるのは「本当」です。
実際にSNSには多くの情報が無造作にばら撒かれているため、税務調査の対象を選ぶのに十分な根拠を得られるのです。
実際にSNSから税務調査に発展した事例がいくつかあるのでご紹介しましょう。
①SNS投稿から税務調査に発展したインフルエンサーの末路
SNS上で多くのフォロワーを持つ女性インフルエンサー9人が、6年間で3億円もの申告漏れをしていたことが、2024年3月4日Yahoo!ニュースに取り上げられました。
SNSを活用した宣伝広告による収益だったそうで、1度も申告したことがない者もいました。
SNS広告によって収益が発生することには問題はありません。
実際に広告を投稿していたインフルエンサーが税務申告をしなかった場合でも、広告代理店は報酬を支払った事実を必ず申告するため、資金の流れが一方通行であれば当然調査されます。
SNSの情報だけで税務調査に入ったというよりも、自ら投稿していた広告を確認されたため、そこで発生していた報酬の申告がされていないことがバレたことで行われた税務調査だといえるでしょう。
②SNSから税務調査に入った話題のニュース
2019年にX(旧Twitter)でのブランディングをしていた、青汁王子こと「三崎優太」氏が、当時の投稿内容から税務調査に入られたというニュースが世間を騒がせました。
広告収入で生計を立てているアフィリエイター界隈では、とても大きなニュースになったといいます。
しかも、任意調査ではなく国税局による強制調査が入ったということが大きな話題となった原因です。
架空の宣伝費の計上による経費の水増し、法人税と消費税の脱税で、税金を誤魔化した金額としては、当時マルサが動くような金額ではありませんでした。
しかし、SNSでの影響力や話題性という面で、国税局が動いた事例です。
法人税1億4,000万円、消費税4,000万円と、国税局が動くには十分な脱税額ですが、その金額以上に三崎氏が当時SNS上で投稿していた煌びやかな生活スタイルが、すでに悪目立ちしていたことにより厳しい目を向けられたと考えられます。
③実際にSNSから税務調査に入られたケース
私の場合はSNSからのバレでございます。
(誰も聞いてくれないので自分語り)Twitterで「年収XXXX万円!」とか書くと、税務調査が入る可能性が高まるよ😢 https://t.co/h9EbaqP1Qa
— 税務調査が入って追徴課税4,200万円超!それを必死に分納する社会人のツイッター (@matsu20181) December 18, 2019
こちらの方は、X(旧Twitter)上に年収報告したことで税務調査が入ったと投稿しています。
実際に金額を掲載するということは、その金額をベースに申告書類を精査されてしまうため、差異があれば税務調査されるということを覚えておきましょう。
税務署がSNSでチェックしているポイント
それでは、税務署はSNSで一体どこを見ているのかを考えてみましょう。
税務署がチェックしているポイントを知れば、SNSで多くを発信する危険性について理解できます。
- 派手な生活ぶり
- 売上報告
- SNS広告
それぞれを見ていきましょう。
①派手な生活ぶり
高級自動車や高級腕時計の購入、超高層マンションに転居、ハイブランドの衣服や貴金属など、多くの収入がなければできないような暮らしをしていれば、当然納税額も大きくなるのが普通です。
つまり、派手な暮らしぶりをしていると、税務署の目に止まりやすくなってしまうのです。
一時的に大金を手にしてしまうと気持ちが大きくなってしまい、自慢してしまう方は多いです。
このような場合、税金のことまで考えて行動していない方が多く、結果的に脱税してしまうケースが多いため、派手な暮らしぶりがわかる投稿は避けましょう。
②売上報告
SNSでは、申告内容以上の収入を得ているというような投稿をしている方がいます。
実際の収入はどうであろうと、疑わしければ調査すべきという判断が下されることもあります。
事実、自分を誇張して見せようとする方は一定数いるため、実際に調査をした上で「投稿内容が虚偽である」と判明することも。
③SNS広告
被雇用者でも、副業としてSNS広告で収入を得ることが可能な時代です。
しかし、副業で稼いでいる方の中には確定申告の知識や習慣がない方もおり、税務申告を怠ってしまうケースがあります。
これらを摘発するためにも、SNSで収入を得ているであろうアカウントはチェックされる傾向に。
投稿に対するインプレッションやリアクションが多いものは、広告代理店の申告内容と照らし合わせて、申告漏れがないかをチェックすることもあります。
税務調査に選ばれないためのSNSの扱い方
SNSを使う上での注意点をしっかりと身につけましょう。
自分的には些細なことであっても、それが原因で税務調査に選ばれる可能性があるのです。
- 収入に関する内容は投稿しない
- 「プチ自慢」も避ける
- フォロワーからのタレコミの可能性も考慮する
それぞれのポイントを理解して、正しい運用を心がけましょう。
①収入に関する内容は投稿しない
収入に関する投稿は避けることをおすすめします。
実績を示したいという場合でも、「絶対に嘘をつかない」ようにはしてください。
ここで誇張したことで、税務調査が入る可能性は大いにあります。
②「プチ自慢」も避ける
プチ自慢投稿は避けましょう。
収益だけではなく、これまで買えなかったようなものを買ったことや、新居に移った情報など、生活が垣間見えるような投稿も要注意です。
しかも、これまでよりもハイグレードな生活になったというような投稿は、税務署の格好の的です。
③フォロワーからのタレコミの可能性も考慮する
派手な暮らしぶりや高級品の取得など、これらは人から「妬まれる」原因になります。
そのため、気分次第で情報をタレコミするような者が現れてもおかしくありません。
SNSという匿名性が高い場所だからこそ、このようなことが起きやすいです。
SNS運用をする場合、フォロワーを増やして自分の発信を世の中の多くの者に届けて、そこでキャッシュポイントを作っていくことが重要です。
しかし、その中でフォロワーからの恨みや妬みを買ってしまうと、思わぬ落とし穴が待っているかも知れません。
SNSから税務調査に発展しないか不安な方は
SNSが原因で税務調査に発展してしまう可能性を不安に思うのであれば、税理士に相談することをおすすめします。
いろいろな投稿をした場合でも「正しく税務申告していれば問題ない」ということを覚えておきましょう。
SNS広告を運用することで収入を得ている場合や、他の副業をして報酬を得ている場合など、複数のキャッシュポイントを持っている方は、税務申告が複雑になりがち。
しかし、これらを全て税理士に任せれば、仮に税務調査が来ても心配する必要がなくなります。
もし、税務申告を正しく行えなかった場合、以下のような追徴課税が発生してしまいます。
納税額にかかる税率 | |
過少申告加算税 | 10〜15% |
無申告加算税 | 15〜30% |
重加算税 | 35〜50% |
さらに、修正申告するまでの期間分「延滞税」も発生しますが、正しい税務申告ができていれば、このような追徴課税も心配ありません。
税務申告を正しく提出できるか不安だという場合は、早急に税理士に相談した方が良いでしょう。
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まとめ
SNSに投稿した情報から、税務調査を受ける可能性は十分にあり得るので、安易な気持ちで事業内容や収益を公表するのはやめましょう。
SNSを活用して事業の幅を広げているような場合でも、正しく事務処理を行うようにしましょう。
部分的に計上し忘れるということもよくあることですが、正しい税務申告さえできていれば、税務調査を恐れる必要がありません。
もし、これらを正しく行うのが難しいと感じる場合は、信頼できる税理士に任せることをおすすめします。
ぜひ、TRUSTマーケットにご相談ください。